2007年1月30日に、Windows Vistaが発売されました。
Windows Vista発売後は、新しいパソコンのOSとしてWindows Vistaが採用されますが、このファイルでは、既存のパソコンにVistaをインストールして使うために参考となる情報を紹介します。
なお、このファイルは「My Free-style PC」の「Windows初心者コーナー」のファイルです。
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★ 目 次
1 Windows Vistaへのアップグレード
1-1 Vistaの位置づけと種類
2001年11月にWindows XPが発売されて以来、5年を経て登場する Windows Vista は、右の画面のように新鮮な印象を受けます。
少し使い慣れないと、使い易くなったのかどうかは実感できないものですが、将来的にパソコンを使い続けるためには Vista に乗り換えざるをえなく、その時期が問題です。
Vistaに乗り換えることを検討するために、Windowsの種類と進化、新しいWindowsが発売されるまでの周期を振り返ってみることは参考となるでしょう。
Windows95、Windows98、Windows2000は、名前に年代が使われており、これは解かりやすいと思うのですが、最近はWindowsMe、WindowsXPと名前では世代が古いのか新しいのか解かりにくくなっています。
WindowsXPは名前の由来がExperience「経験」であり、今度のVistaは「展望」という言葉の意味があるとしても、車の名前と同じで単なる名称です。また名前よりも、ホームユース向けなのか、ビジネス向けなのか、ということの方が意味があり重要です。
これまでホームユースは、Windows95→Windows98→WindowsMe→WindowsXP(HomeEdition)と移行し� ��ビジネスユースは、WindowsNT→Windows2000→WindowsXP(Professional)と移ってきていますが、WindowsXPという名前で統合され、WindowsXPの種類としてホームユース向けのHomeEditionと、ビジネス向けのProfessionalが用意されています。
さらにWindowsXPの時代には、WindowsXP MCE(Media Center Edition)とWindowsXP Pro x64 Editionが追加され、結局WindowsXPは、4種類のバージョンとなりました。
私自身はWindows95を2年半、Windows98に乗り換えて3年半、WindowsMeはパスして、WindowsXPは4年使用してきており、これで普通と思いますが、振り返れば少しづつ長く使えるようになってきており、OSとして安定してきているからでしょう。
新しいWindows Vistaでは5種類のエディションが用意されており、Home Basic、Home Premium、Business、Enterprise、Ultimateと揃っています。
うちホームユース向けは、Home BasicとHome Premiumの2種類のグレードがあり、ビジネス向けもBusinessとEnterpriseの2種類のグレードがあり、さらに最上位にUltimateと全ての機能を網羅するグレードが設けられています。
かつては、ホームユース向けのWindows98やMeより、ビジネス向けのWindowsNTや2000の方がフリーズすることが少なく安定しており、家庭でもヘビーユーザーはビジネス向けのWindowsを使うことがありました。
WindowsMeまでのホームユース向けの98系のWindowsは、conventinalメモリーの制約などシステムリソースの問題、レジストリの肥大化の解消が困難であること、FAT32ファイルシステムの断片化の問題などにより、ビジネス向けのNT系よりフリーズなどトラブルが多いためです。
しかし、WindowsXPではホームユース向けでも安定性を心配する必要はなくなっており 、むしろサポート期間の問題が気になるところです。
マイクロソフトのサポートは、コンシューマ製品、つまりホームユース向けは発売後5年間が基本です。ビジネス向けはその後も5年間の延長サポートを受けることができるためサポート期間は発売後10年間ですが、ホームユース向けは5年間でサポート終了を原則(サポートライフサイクル)としています。
またオンラインセルフヘルプサポートは、当初発売後8年間が基本であり、それまではセキュリティの修正プログラムは提供されます。
WindowsXP HomeEditionは、2007年には5年経過していますが、Vistaの発売が当初の計画より遅れたために、マイクロソフトはVista発売後2年間延長してサポートすることをアナウンスしました。
Windows98のサポート終了で、教育現場で困ることがニュースとなりましたが、WindowsXPも修正プログラムが3年後には提供されないのであれば、それまでにVistaに乗り換えざるを得なく、多くのユーザーが困ることになるのでしょう。
そしてマイクロソフトは、WindowsXP HomeEditionのサポート期間が報道で取り上げられるようになったため、Vista発売直前の1月25日に急遽、WindowsXP HomeEditionとMCEのサポートについてProfessionalと同じように延長サポートを適用し、2014年4月8日まで延長することを発表しました。
今回の延長は、2009年4月14日で終了するメインストリームのサポート期間が延長されたわけではなく、またサポートライフサイクルそのもののが見直されたわけではなく、Professionalと同じように、延長サポート期間はセキュリティ修正プログラムの提供と有償サポートの提供を受けることができるようになったことです。
今回の発表の説明会で、マイクロソフトはユーザーを重視しているという姿勢が理解され、Vistaのセールスに良い影響を与えるという趣旨のコメントがあったようですが、それではVistaのサポートはとなると、見直す可能性はあるようですが、現状ではコンシューマ製品は発売後 5年間であり、やはりサポートライフサイクルそのものを早く見直してほしいものです。
Vistaでも、ホームユース向けのサポート期間は5年のまま変更されずに適用されるとすると、将来どうなるのかという心配があります。例え4年後にパソコンを買い替えたとしても、その新しいパソコンは初めから残りの1年間しかサポートされないため買い替えは意味の無いことであり、対処の方法がないのです。本来サポートは発売終了後からカウントすべきで終了後5年間はサポートしてほしいところです。
つまりホームユース向けのサポート期間が見直されない場合は、パソコンを長く使うつもりであれば、ビジネス向けを使うことが無難ということになりますが、またサポート期間が延長されるかもしれませんし、そうなって ほしいものです。
また、パソコンをどういう使い方をするのか、そのために必要なOSの機能によってVistaのエディションを確認する必要があります。
5種類のエディションのうちEnterpriseは、パッケージ製品として提供されないため、以下の4種類の主な機能の違いを次の表に整理してみました。